
スミソニアン航空宇宙博物館(NASM)は、ワシントンD.CのMallに広がるスミソニアン協会の博物館群の一つです。
スミソニアン協会の博物館の中でも1、2を争う人気博物館で、夏休み期間中は午後になると人でいっぱいになります。
左はNASMの正面玄関です。地下鉄"L'ENFANT PLAZA"駅から北に向かい、FAA(連邦航空局)のビルを越えるとすぐのところにあります。
この時期、まだまだテロの影響は濃く、どの博物館に入場するにも持ち物検査を受けなければなりませんでした。
NASMはテーマ別に分かれた複数の展示室と、Lockheed Martin IMAXシアター、Albert Einstein プラネタリウム、ミュージアムショップからなっています。
ミュージアムショップは地下1階から中2階まで、3フロアに広がる大きなものです。
定番のおみやげといえば宇宙食とスペースペン、たくさん売っています。
また、スミソニアン博物館オリジナルのネックストラップがあるのですが、これが各博物館でデザインが違っていて、全て集めたくなってしまいます。
地下にはスミソニアンオリジナルの宇宙もの、飛行機もののポスターもあります。
またここには「宇宙大作戦:スタートレック」の撮影に使用された宇宙船エンタープライズ号の巨大なオリジナル模型が展示されています。
また、ハンバーガやピザが食べられる軽食堂(2002年5月オープン)が東端にあります。
とても大きな博物館なので、1日で全てを見るのは不可能です。何日も通うか、テーマを絞って見学するしかありません。
アポロ関係の展示はメインホールの"Milestones of Flight"そのとなりの"Space Hall","Rocketry and Space Flight",
そして2階の"Apollo to the Moon"にあります。
モール側の入り口を入ったすぐのところに、「さわれる月の石」がおいてあります。
他の展示物に比べて非常に小さなものなので見落とさないようにしましょう。
私たちは、探しても見つからず、あきらめて出ようとしたときに偶然見つけました。
右はメインホールに展示されているジェミニ4号のカプセルです。
アメリカ初の宇宙遊泳に成功したホワイト飛行士が、まさに船外に出ようとしているところです。
この反対側には、アラン・シェパード飛行士がアメリカ初の有人宇宙飛行を成功させたマーキュリー宇宙船、
フレンドシップセブン
が展示されています。
そしてこのジェミニ4号とフレンドシップセブンの間、正面の一番目立つところに置かれているのが、
人類初の月着陸を成し遂げた、アポロ11号の司令船、コロンビア号です。(左)
こうしてマーキュリー、ジェミニ、アポロを比較してみると、アポロのカプセルがひときわ大きいことに気がつきます。
ロケットの打ち上げ能力の進化がそのまま反映されている感じです。

メインホールの東側、"Space Hall"のコーナーには、ロバート・ゴダードのロケットから
フォン・ブラウンのV2、そしてスカイラブ、ハッブル宇宙望遠鏡などが並び、広いホールを狭くしています。
スカイラブ
は中をのぞくことが出来ます。見学者が行列になっていますが、通り抜けるだけなので進みは早いです。
この"Space Hall"の中心に構えるのが、右のアポロ・ソユーズ・テスト・プログラム(ASTP)での、
アポロと旧ソ連のソユーズ宇宙船のドッキングした姿
です。
この展示に使用されているCSMは、テスト用の実機:CSM-105AVです。
これと全く同じ展示が、モスクワ宇宙館にもあります。
また、ここの一角には、世界で初めて、お金を払って宇宙に出かけた宇宙観光客である、
日本のジャーナリスト
秋山さんを乗せたソユーズカプセル
が展示されています。
本体に、秋山さんのサインが見えます。

"Space Hall"の隣にこぢんまりと広がるのが"Rocketry and Space Flight"のコーナーです。
ここではロケットとエンジンの歴史とメカニズムを学ぶことが出来ます。
地味な展示が多いせいかとても空いています。
ここの天井には、サターン1Bのメインエンジンである
H-1エンジン
がぶら下がっています。
さらにこの一角には宇宙服、そして潜水服を展示するコーナーがあります。
ここではマーキュリーからシャトルまでの歴代宇宙服や、戦闘機パイロットの予圧服なども展示されています。
アポロで使用された
生命維持装置(Portable Life Support system(PLSS):バックパック)
も中が見える状態で展示されています。

そしてこの一角にノーマン・ロックウェルによる絵画「
ジョン・ヤングとガス・グリソム のスーツアップ
」の油絵(原画?)が展示されています。
ジェミニ宇宙船の有人初飛行となったジェミニ3号の乗組員が、宇宙服を着ようとしているところです。
見落としがちですが、結構良い絵だと思います。飛行士の顔も本人によく似ています。
2階の"Apollo to the Moon"のコーナーは、まさにアポロの殿堂です。
左の司令船のコックピットパネルを始め、
アポロ11号の司令船のハッチ
、
スカイラブ4号の司令船
、
月面車
、
司令船に搭載された
ガイダンス・ナビゲーションユニット

(上の丸い目玉のような部分が司令船の外、ハッチの反対側につき出していて、ここから星を測量します)、
燃料電池
(酸素と水素を化合させて、飲料・冷却水と電力を生成します)、
月の石を運んだトランク(Sample Return Container:SRC)
(完全密封されていて、月面の環境のまま地上まで運ぶことが出来ます。
なお、この写真はスミソニアンの自然史博物館、鉱物のコーナーに展示されているものです)、

さらに宇宙食や、マーキュリー宇宙船でチンパンジーを打ち上げるのに使用したクレードルなどなど、
数え切れないほどのアポロゆかりの品が展示されています。
さらに天井からは月着陸船の上昇段および
降下段
エンジンなどがぶら下がっています。
上も見上げながら歩きましょう。
いまではNASAみやげの定番となっているスペース・ペン(インクがガスによって加圧されていて、重力がないところ、天井に向かってでも字が書ける)
ですが、ここにはアポロプロジェクトで使用された本物が展示されています。(右の写真)

そして博物館の東端、食堂の手前には月着陸船が展示されています。
これは無人飛行試験用に開発された2号機(LM-2)です。
無人飛行試験は、1号機(LM-1:Apollo5)で完璧な成功を収めたので、LM-2は使用されませんでした。
NASMには、宇宙船だけでなく、ライト兄弟の飛行機、
リンドバーグのスピリッツ・オブ・セントルイス号
や各種戦闘機など、貴重な機体が多数展示されています。
飛行機に興味がある人にとっては、何度行っても飽きないところだと思います。
さらに、2003年12月には、ワシントン・ダレス空港に、別館となる
Steven F. Udvar-Hazy Center
がオープンしました。ここにはスペースシャトルからコンコルド、B-29爆撃機まで、
まだNASMに展示されていない200機の機体が展示されています。
ますます大きくなって、見所も増えそうな今後のスミソニアンに期待が膨らみます。
ワシントンDCとハンツビルの訪問記は
こちらです。
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